今日もエンターテイナーに生かされている

流行にはワンテンポ遅れて乗るタイプ

King Gnuのスタジアムライブに行ってきた話③

ライブが終わってからKing Gnuしか聞いていません。私の相棒ウォークマンに入っているKing Gnuの曲が少なかったので、配信盤を片っ端からダウンロードしてずっと聞いてます。

ライトなファンの余韻をこんなに長引かせるKing Gnu、恐るべしモンスターバンド。

 

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King Gnu出てきたー!!

18時過ぎ、ついに開演です!
1曲目が始まると満員のお客さんが立ち始めました。ステージから発射されたエネルギーに引っ張られるように、徐々に徐々に。

立ち上がって拳を突き上げるほど「ファンです!」と言い切る自信が無いのが正直なところだけど、この時の私はライブTシャツを着ていて見た目はコアなファンの人たちと大差無かったと思います。このTシャツが無敵の私に変身させてくれました。

私も序盤から立ち上がって手拍子に加わりました。
ぐわぁっと何万人もの手拍子が一つになるとその音の厚みに感動して、自然と「おぉ」と声が漏れてしまいます。その漏れた声だって私だけではありません。何万人もの声です。その何万人もの漏れた声がやがて大歓声となってステージのメンバーを包んでいきます。

私は今、とんでもない瞬間に立ち会えているのではないか、このままこの世界の形が変わってしまうのではないかと錯覚したほどでした。

スタジアムライブの凄みはこれなのだろうな。これを味わいたくて、人はスタジアムに吸い寄せられるのだろうな。たとえ肉眼でアーティストが見えなくてもこの一体感は味わう価値あり、です。

ちなみに肉眼では見えたサイズは、両手を広げた井口さんが1cmくらいのミニチュアサイズ。唯一白い服を着てらっしゃったので見えやすかったです。
常田さん、新井さんは黒っぽい服だったので背景と同化していて、双眼鏡を覗いてやっと確認できました。
勢喜さんはドラムセットでほぼ見えずでした。

でも大丈夫!大画面モニターに高画質で映像が映っていたので何の不自由もありませんでしたよ!

 

歌いたい、歌えない、やっぱり歌いたい!

ライブTシャツを着ただけでファン気取りの単純な私。見た目を取り繕ったって、中身は立派な「にわかファン」です。

曲は知っていても、曲名と歌詞が分からない。
だから井口さんが客席にマイクを向けたって歌えないんです。歌詞の雰囲気は知っているのですが、詳しくなんと歌っているのかは知らず・・・。もっと歌詞を読んでおけばよかった、ともどかしい気持ちでいました。

ちゃんと堂々と歌えたのは「飛行艇」、「雨燦々」、「白日」、「Stardom」、「McDonald Romance」くらい。前4曲はシングルだからよく聞いていたのと、「McDonald Romance」は年末のCDTVで見たのを覚えていました。

今まで行ってきたアイドルのコンサートと違って、スクリーンに歌詞は出ないので、次に行く機会があるならちゃんと覚えて行こうと思います。

 

大合唱が続いて、ふと後ろのほうからとても上手い歌声が聞こえてきました。
「後ろに上手い人がいるんだなぁ」と思いながらよく聞いていると、客席に反響して後ろから聞こえてきた井口さんの歌声でした。
ステージの正面だったので、風向きによってはこんな聞こえ方もあるんですよね。。贅沢です。

 

周りにいた人たちのこと

ところで私が取ったチケットはもちろんファンクラブではなくて一般販売。ということは私の周りに座っている人たちも同じように一般販売のチケットを取った人たちなわけで。

普段邦ロックは聞かないような、私と同じようなライトなファンの人も多くて、その人たちの会話を聞いているのも面白かったです。

私の両隣は、ミュージカル好き親子とK-POP好き二人組でした。

親子のほうは音楽的完成度が気になったようで、一曲一曲終わるごとに「すご〜い!うま〜い!!」と井口さんの高音を褒めちぎっておられました。

K-POP好きのほうは、普段からアイドルを見ているからかビジュアルが気になるようで、細かく双眼鏡でステージを観察しておられました。常田さんが大画面に映ると「キャー!何この画角!映画のワンシーン!?」と興奮気味でした(それに関しては私も激しく同意していました。ドキッとさせる表情をされるんですね・・)。

そんな両側に挟まれて私は、手拍子をし、腕を伸ばしてリズムを取り、「フー!!」と一曲ごとに歓声を上げていました。

 

ライブの楽しみ方は千者万別で自由でした。それぞれが自由に楽しんでいる中で、どこかしらガチッと観客の「凄い!」ポイントが重なる瞬間があって、その瞬間沸き起こる大歓声がスタジアムライブの大きな意義なんだと思います。

 

人生観を変えるライブ

私自身、こんなに盛り上がれると思ってもいませんでした。
せっかくチケットを取ったのだから全力で楽しんでこようとは思っていましたが、一人で参加したのもあり、不安のほうが大きかったのが確かです。

周りの目を気にして、波風立たない凪のような生活を送っているから、周りに知らない人が大勢いる中で大声を上げる自分は新しい発見でした。
なんだ、こんな凪な生活をしていても、騒げる自分もいるじゃないか。
自分の人生の面白みの無さに嘆く必要なんてないじゃないか。

別に何者かにならなくても、こんな景色を見に行こうって思えてる、私はまだまだ大丈夫だな。私の人生、これからだって面白くなりそうじゃない!

 

当たり前の音ではないと思うんだ

音楽プレーヤーの再生ボタンを押せば音楽が流れ出す。
そんな感じで当たり前のようにいつも聞いている音楽が流れ出し、聞き慣れた歌声が聞こえてくる。それはこの場で生まれている音。紛れもない生の音。

もはやそれが当たり前だと思えているけど、この状況をつくるのはとても高度な技術が必要なんだろうなと思います。

一度でも生で聞いたらファンになると思います。嫌だって思ったり、現実を思い出させたりする瞬間が全く見当たりませんでした。
どこかに隙が見えて、その瞬間に「あぁ明日の仕事アレやらなきゃなんだった」と嫌なことを思い出してしまうのが私のあるあるなのですが、それが全くありませんでした。2時間ずっと「King Gnuかっこいい!!すごい!!」と思い続けていました。

 

こんな凄いものを見せてくれるんだったら、どうぞステージ上でいくらでもタバコ吸ってください!!!!(笑)

 

おわりに

何事も経験だ、の精神で行ったつもりが、しっかり熱せられて帰ってきました。
「きんぐぐにゅ」と読んでいた私が知ったらひっくり返るだろうな(笑)

自然と「次行くとき」を考えてしまった自分の単純さには笑ってしまいます。

ファンはこうあるべき、というガチガチの固定概念を自分で勝手につくっては勝手に苦しむ経験を嫌というほどしてきました。
今色んなジャンルに手を出していて、好きだと思えた物事には素直に従っていますが、またそんな思いをしないように自分なりにこの界隈を楽しんでいたいです。

本当に楽しかったです。
言っていいですか?King Gnuのファンになりました!!ありがとう!!!