今日もエンターテイナーに生かされている

流行にはワンテンポ遅れて乗るタイプ

『兎、波を走る』

このタイトルとポップなホームページ、ビジュアルポスターを見て、どんな物語を想像するでしょうか?

www.nodamap.com

 

その想像、全く当たっていませんよ!!

 

 

2年前のNODA・MAP『フェイクスピア』を見そびれてかなり後悔した私。

もうこんな思いはしたくない、と、先行チケットから申し込みとても楽しみにしていた観劇でした。

立ち見が出るほどの盛況ぶり。

まだ気が早いですが、今年度の読売演劇大賞にすでにノミネートされていることもあり、そして同賞の大賞を受賞した『フェイクスピア』と同じ高橋一生さんが主演ということもあったのでしょう。

休憩なしの2時間超えの舞台を立ち見で見るなんて、と思いましたが、立ち見してでも見た方がいいと思える時間でした。

 

 

見終わったあと、気に入ったセリフを思い出そうと記憶をたどりますが、全く思い出せません。

気に入ったセリフが多々あったことは事実なのに。

記憶力の弱い私の脳を恨めしく思いつつ、なんとか覚えていたセリフや情景をつなぎ合わせスマホに感想を書きなぐりながら帰路につきました。

 

これから観劇する人は、ホームページのあらすじくらいの情報量だけで観劇することをおすすめしますので、ここではストーリーについて書くことは避けます。

ポップなビジュアルを見て、アリスで始まる『兎、波を走る』というタイトルから想像しているそれを、いい意味で裏切られてきてほしいからです。

 

一人で行って、観終わったあとに静かに作品の内容を反芻する時間を持つのも好きですが、誰かと行って、それぞれの考察を語り合うのもいいなと思ったりしました。

 

『フェイクスピア』を見そびれた後悔は、戯曲を読もうとするとさらに襲ってきたため読めていませんが、『兎、波を走る』の戯曲は必ず読もうと決めています。

この作品を文字でもう一度反芻したい、言葉の可能性をもっともっと味わいたい、そう強く感じています。

 

野田秀樹さんと同じ日本語話者でいる自分に感謝し、翻訳なしでこの作品を観ることができた幸せを噛み締めています。

できることなら、言語学を現在進行系で学んでいた大学生のときにNODA・MAPを一つでも見ておきたかったものです。