今日もエンターテイナーに生かされている

流行にはワンテンポ遅れて乗るタイプ

朝ドラに振り回される私たち

高校生の時から見始めた朝ドラ。忙しさに合わせて見たり見なかったりですが、ここ数年は比較的朝をゆったり過ごせているので、今期の朝ドラ「舞いあがれ!」は毎日観ています。視聴者は今、とても辛く苦しい気持ちでテレビに向かっているのではないでしょうか。私もその一人です。

 

完全フィクションの物語なのに、誰かのドキュメンタリーを見ているかのようなドラマで、感情移入が激しく朝から落ち込んだり、一緒に手を挙げて喜んだり。

舞ちゃん、浩太さん、めぐみさん、悠人兄ちゃん、ばんば、貴司くん、久留美ちゃん、柏木くん、笠巻さん、章兄ちゃん…他にもなにわバードマンの先輩同期や、航空学校での仲間、五島の人たち。

上手くいくこと、努力ではどうにもできないこと、ちゃんと伝わること、歪んで受け取られること、信じ合える関係性、煮えきらない感情、もどかしい気持ち、それぞれの生きてきた背景が上手く交錯したり、運命の歯車が悪戯に回り始めたり。

そんな登場人物たちのリアルな日々をとても愛おしく感じています。他人の幸せを願うとは、こういうことを言うのでしょうね。

 

SNSでも毎日のように感想が飛び交っていますよね。私はこれらを読むことまでをセットで楽しんでいます。

皆さん、登場人物の言動や行動、表情ひとつひとつに考察が止まりません。そして面白いくらいにそれぞれの感じ方が違うんです。

多分、その人の経験してきた時代や関わってきた人たちによって、共感できる登場人物が違うんだと思います。

分かりやすいのが柏木くんですかね。

登場してきたときは噛ませ犬かと思いましたが、高いプライドを丸ごと受け止めてくれた舞ちゃんに惹かれ思いを伝えてお付き合い開始。

この時私は「舞ちゃん、柏木のどこに惹かれた!?苦労するのは舞ちゃんやねんからやめときや?!?」と憤慨しておりました…汗

その後、舞ちゃんより一足先に就職した柏木くん。遠距離を続ける舞ちゃんとの関係も希薄になってきて…(私がそう感じてるだけかも)。舞ちゃん家の工場が大変になっても、たまの電話で舞ちゃんを励ますことしかできません。

そんな柏木くんに対して、舞ちゃんの幼馴染、貴司くんは舞ちゃんの側で舞ちゃんを支えます。視聴者的人気No1(私調べ)の貴司くんと行動も言動も対象的な柏木くん。視聴者からも比べられてますね。分かる。すごくよく分かる。舞ちゃんには幸せになってほしいから、大人っぽく振る舞える貴司くんがずっと側にいてほしい気持ち。

でもここ最近の柏木くんには私は同情してしまいます。就職したばかりでそんな簡単に職場から離れられないだろうし、舞ちゃんは電話で「大丈夫」としか言わないし、舞ちゃん家の工場のこともよく知りません。そりゃ動けないし下手なこと言えないって〜。この電話が不器用な柏木くんの精一杯なんだと見守っています。

 

人の生き方に正解が無いように、このドラマの登場人物たちにも正解はありません。みんな必死にもがいて一生懸命生きています。視聴者の時に厳しい感想は作品への批判ではなく、何もしてやれないもどかしさなのかなと思っています。できることなら側に行っていくらでも話を聞いてあげたいのですが、そんなことは不可能ですからね…。

 

どうか、みんなが幸せになれる結末に続いていくことを願っています。